近年飼ってらっしゃる方が増えたトイプードル。頭もよく飼い主の指示、しつけしっかり覚えてくれる優秀な犬種です。
小さい割にはとても元気で、運動量がとても多いのも特徴です。運動量をカバーできるフードを与えることで、より健康に過ごすことができます
また先天的に罹りやすい疾患もあり、予防のためにトイプードルの特性にあったドッグフードを選ぶことが大切です。
ここではペット栄養管理士の目線からトイプードルに最適なドッグフードを考えたいと思います。トイプードルがどんな犬種なのかは過去を紐解いていくとわかります。
トイプードルがご飯を食べない理由
犬がご飯食べなくなる理由は様々ですが、特にトイプードルで多い食べなくなる理由をご紹介します。
- 運動不足による食欲不振
- 「遊び食べ」て集中して食べない
- プードルにあってないフードを与えてる
この中でも特に遊び食べはトイプードル特有な事が多いです。それではこの3つをの原因を少し掘り下げていきたいと思います。
【理由1】運動不足による食欲不振で食べない
トイプードルは元々スタンダードプードル(大型犬)を品種改良して作られた犬種になります。
スタンダードプードルは猟犬でとても賢く、また運動量も多い犬種です。そのためのトイプードルもその気質を引き継いでいます。とても賢く、走りまわるのが好きな犬種になります。
トイプードルは特段体の弱い犬種ではありませんが、小型犬の中では運動量が多いです。
外に遊びに行かなくても、実は家の中で走り回って体力を消費していることがあります。
ですので運動不足になると本能的にストレスを抱えてしまいます。
また、運動量が少ないことで食べたご飯のカロリーを消化できていない状況になります。つまり動いてないからお腹が減ってないのです。
ですのでエネルギー摂取の為、消化吸収の良いフードを選ぶ必要があります。消化吸収が悪いと効率的なエネルギー摂取ができません。
質の悪いフードは消化器官に負担をかける事になりますので避けることが望ましいです。
【理由2】トイプードルの遊び食べ
トイプードルはご飯を食べる時にちょっと食べるだけだったり遊びながら食べるといった行動をする事があります。
数粒咥えてから、落ち着く場所でカリカリ食べたりします。他にも器からドッグフードをわざと出してから少しだけ食べると言った具合です。
こう言った時はご飯を食べないからと言う理由で、器が出しっぱなしになっている場合があります。
犬からすれば「いつでも食べれるから今はいらない。」と考えてるわけです。
また近年はティーカッププードルなどの極端に小さな体格のプードルもいます。体格が小さい場合は充分な量を食べているという場合もあります。
もう一度体重から必要なドッグフードの量を計算してみましょう。
【理由3】トイプードルにあってないご飯
狼を祖先とするトイプードルはお肉の消化は得意です。しかし穀物・植物性の食物の消化は苦手です。
穀物消化に必要なアミラーゼという分解酵素が少ない事や、腸の長さが草食動物と違うことが原因です。そのため穀物の少ないドッグフードを選ぶ必要があります。
トイプードルにとって美味しいと感じるご飯は自然に近い食事になります
自然世界では獲物となる草食動物の内蔵も貴重な栄養素となります。内蔵を食べることで、間接的に野菜、穀物を摂取するのが自然に近い状態なのです。
犬の食性に合わない多量の穀物や豆類、粗悪な穀物を使わないことが重要になります。
トイプードルにご飯を食べさせるため3つのポイント
トイプードルがご飯を食べる3つのポイント
ここからはトイプードルがご飯を食べたくなる3つの要素についてご紹介します。
活動量によって多少の好き嫌いはありますが、「食べたくなるポイント」というのは共通しています。
水分が多い
温かい温度
香りがある
この条件は犬が昔から獲物を狩っていた事と関係があります。
実は狩りをして手に入れた獲物と同じ条件なのです
ドッグフードを食べない理由が、病気ではないのであれば、工夫をして食べてもらうのが愛犬の為でもあります。この3つのポイントに合わせて対策することで、犬の食欲は大きく変わってきます。
トイプードルのためのドッグフードの選び方
ここまでは食が細い、食欲不振のトイプードルについてお話ししました。
ここからは食が細い子でも喜んで食べてくれる、食い付きのよいドッグフードについてお話しします。
まずはトイプードルの特徴やなりやすい疾患などを考えて、どのような栄養素が必要か見ていきましょう。
トイプードルにとって安全性が高い原材料
トイプードルは小型のため、少量の添加物や粗悪な食べ物でも体に影響が出てきます。そのためトイプードル用にドッグフードを選ぶ際には、原材料の品質を見比べることが大切です。
ドッグフードに使われる原材料の品質にはグレードが存在します。避けなければいけないのが「飼料用原料」。 飼料用の原材料は畜産動物用のご飯となります。家畜をいかに効率よく成長させるかを考えられているので成長促進剤や化学的な添加物が多く入ったものです。 人が食べることは禁止されています。
安全性の高い原料となるのが「ヒューマングレード(食品品質)」です。人間が食べることのできる原料で、添加できる食品添加物、使用できる農薬や薬物などに一定の決まりがあり安全性が格段に上がります。
また、オーガニック(有機)原料も添加物、薬物などを使用していない為、安全レベルが最も高いです。
トイプードルの疾患原因となる添加物は避ける
トイプードルは過剰に添加物を摂取し続けると、アレルギーに似た症状を起こす場合もあります。
目の周りが赤くなる(皮膚炎・涙やけ)、毛艶が悪くなる、体を痒がる等の症状が現れることがあります。
最新のドッグフードでは人工添加物をできるだけ使用せず、天然原料のみで作ることが望ましいとされています。
しかしドックフードを安く維持するために、多くの添加物が含まれています。人工的な添加物は主に化学合成で作られた「保存料」「酸化防止剤」「着色料」などが入れられています。
哺乳類はこの化学的な添加物の消化や排出がうまくできません。人間の食用でも使用量が厳しく制限されていたり、使用禁止のものがあります。化学添加物があると体内で処理できず様々な悪影響が出ます。
代表的な酸化防止剤ではエトキシキン、BHA、BHTなどがあげられます。あなたの与えているドッグフードの原材料表を見て次のものが入ってないか確認しましょう。
エトキシキン
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)
BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)
赤色3号
赤色40号
赤色102号
赤色105号
青色2号 等
全ての添加物が悪いわけではありません。しかし自然界では摂取することがない添加物の為、犬の体では消化することができず悪影響がでます。
そのためドッグフードは化学合成物質が無添加のものを選びます。代わりにビタミンC、ミックストコフェロールなどが品質の維持に使われていると犬にとっても有益なものになります。
トイプードルの涙やけサポート
トイプードルは、目ヤニや涙やけが目立つことがあります。涙やけは鼻涙管という涙を流す管が詰まってしまうことで起きます。トイプードルはこの管が詰まりやすく涙やけになりやすいのです。
主な原因は、消化しきれない物質が入り込み鼻涙管が詰まるとされています。トイプードルが消化しづらい食べ物は様々ありますが、 涙やけ原因の可能性があるものは次の3つです。
人工添加物・・・保存料、酸化防止剤
未消化穀物・・・小麦などの穀物
未消化蛋白・・・ 質の悪い肉、消化が苦手な肉
これは基本的にフードでも解決できる部分もあるので、涙やけ予防できるドッグフードを与えておくことが必要になります。
トイプードルの関節トラブルサポート
室内で飼われることの多いトイプードルは、股関節や肘、膝などの関節を炒めることが多くいです。フローリングで飼育されていたり、抱きかかえることが多い場合、 膝蓋骨脱臼などにもなりやすいです。
そのためトイプードルはドッグフードで関節ケアをする事が大切になります。グルコサミン・コンドロイチンが豊富に含まれる「緑イ貝」などの天然素材を摂取することが望ましいです。
トイプードル特有の皮膚被毛サポート
トイプードルはシングルコートのため、毛の抜け代わりが少ないのが特徴です。その反面、皮膚被毛は食事からケアを継続しないと皮膚環境の悪化に繋がります。
環境悪化が進むと痒がったり、脱毛などが激しくなり皮膚炎を起こすことがあります。
そのためトイプードルはオメガ6・オメガ3必須脂肪酸がバランス良く配合されたドッグフードレシピの必要性があります。
一般的にオメガ6 必須脂肪酸は動物性の脂質から摂取できます。オメガ3必須脂肪酸は「サーモンオイル」「フィッシュオイル」「ひまわり油」「亜麻仁油」などから摂取ができます。
トイプードルにおすすめポイント
しっかりと良いフードを与えるのであれば、条件を満たしたフードを選ぶ必要があります。愛犬はしっかりしたフードを与える事で、健康に長く過ごすことができます。トイプードルには次の条件を満たすドッグフードをおすすめしています。
- 運動量が多いので消化吸収しやすい
- 動物性タンパク質をふんだんに使っている
- 原材料はヒューマングレードレベル以上。
- 化学的な添加物を使っていない
- 涙やけ、関節、皮膚被毛のケアができる
それでは実際におすすめできるフードは、どういったものなのか。国内外のブランドを比較しておすすめできるものをランキング形式でご紹介します。
トイプードルおすすめドッグフードTOP5
このサイトから一番買われているドッグフードを紹介。
トイプードルにロイヤルカナンをおすすめしない理由
世の中にはトイプードル専用のフードが多数存在します。しかしトイプードル向けのドッグフードと言っても、全てのトイプードルにおすすめできる訳ではありません。
例えば世界的なブランドであるロイヤルカナンです。ドッグフードとしては最低限の基準を満たしていますが、あまりおすすめはできません。
一つ目の理由は動物性タンパク質(お肉)が少ない事です。肉食のオオカミを祖先に持つ犬は、そもそも穀物などの消化が苦手なのです。しかしロイヤルカナンは製品の安定や価格の面から穀物が多く含まれています。
二つ目は原材料の品質です。ロイヤルカナンは価格を抑えて販売するために「飼料用原料」を利用しています。家畜などに使われる「飼料用原料」には人が食べることができない量の人工添加物などが入っています。トイプードルは個体のサイズが小さい為に、特に原料に入っている添加物などに影響されやすくなります。私は犬の健康と安全性に配慮して「ヒューマングレード」以上にのフードを推奨しています。